肉離れについて

肉離れの原因とは?肉離れを引き起こす4つの要因

スポーツなどで肉離れをしてしまった経験はありませんか?
肉離れをしてしまうと、練習を休まなければいけないし、大会がある場合には出場出来なくなってしまうかもしれませんのでできれば肉離れなんてしたくはないものですよね。

そんな肉離れを引き起こす要因があり、その要因をなくすことで肉離れを起こる可能性を下げることが出来ます

このページでは、そんな肉離れの原因となる要因について紹介します。

目次

肉離れが起こる原因とは

肉離れは、打撲などの直達外力(太ももにボールがぶつかるなど)による筋打撲傷とは異なり、自らの筋肉(拮抗筋の力)または介達外力によって抵抗下に筋が過伸張されて発症します。

簡単に説明すると、肉離れは筋肉が縮もうとしているところに筋肉が伸ばされる力が働いて発症するということです。
筋肉には、このように筋肉が伸ばされながらも収縮する場面がありこの収縮を遠心性収縮といい、肉離れのほとんどがこの遠心性収縮に際に起こるのです。

例えば、太ももの裏側にあるハムストリングが肉離れを起こすメカニズムであれば、走っている際の足を前に降り出してから地面に接地するまで場面になります。
足を前に出すために太ももの前側にある大腿四頭筋を使って膝を伸ばします。この降り出された足に対して太ももの裏側にあるハムストリングスが伸ばされながら収縮(遠心性収縮)することでブレーキをかけて調整します。
しかし、この際にハムストリングスがブレーキをかけて調節出来ないと筋肉が縮もうとしているところを無理矢理伸ばされてしまうために肉離れしてしまうのです。

肉離れを引き起こすリスクを高める4つの要因

肉離れのリスクを高める要因は、以下の4つが挙げられます。

筋疲労

筋肉の使い過ぎ(筋疲労)で循環状態が悪くなることで、血流や栄養素の供給の減少や乳酸(にゅうさん)や老廃物といった疲労物質がたまることで筋肉は硬くなり柔軟性が失われてしまい、本来伸びなければいけない場面で筋肉がしっかり伸びれないため肉離れを起こしやすくなるため、筋疲労は肉離れのリスクを高める要因になります。

ウォーミングアップ不足

ウォーミングアップ不足も肉離れのリスクを高める要因になります。
ウォーングアップをすることで、筋肉を温めて筋肉の柔軟性を引き出したり関節の可動域を大きくします。
逆を言えば、ウォーミングアップ不足ということは筋肉が冷えたまま筋肉が固まっている状態で運動をすることになるため当然肉離れがしやすくなるでしょう。

柔軟性の低下

筋肉の柔軟性の低下も肉離れのリスクを高める要因になります。
上記の2つの要因以外にも、以前に肉離れをした後遺症で瘢痕組織が残っており柔軟性が低下している場合などもあります。

筋肉のアンバランス差

筋肉のアンバランス差といっても、太ももの裏側の筋肉と太ももの前側の筋肉といった筋肉のバランスが重要になります。
この2つの筋肉は、拮抗筋と呼ばれ相反する動きをしています。
そのため、太ももの前側に筋肉が強く太ももの裏側の筋肉が弱いと、先程「肉離れが起こる原因とは」でお話したように前側の筋肉の力に対して裏側の筋肉で調整してブレーキかけることが出来ず無理に持っていかれて筋肉が伸ばされてしまうのです。
ですので、拮抗筋のバランスも肉離れのリスクを高める要因になります。

損傷部分別に分けた原因

肉離れを起こす部分によって原因は異なります。
なので、今回は肉離れが多いハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)・大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)・下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)・腹斜筋(脇腹の筋肉)に分けて原因を紹介します。

ハムストリングスを肉離れする原因

  • 走っている際に、後ろの足を前に降り出した時にハムストリングスに加わる遠心性収縮
  • ステップや切り返しの時に、地面を踏ん張った際にハムストリングスに加わる遠心性収縮

大腿四頭筋肉離れを肉離れする原因

  • 走っている際に、地面を蹴り後方に蹴り上げた足を、切り返して前方に振り上げるときに大腿四頭筋に加わる遠心性収縮
  • サッカーで、ボールを蹴った瞬間に大腿四頭筋に加わるストレス

下腿三頭筋を肉離れする原因

  • 走っている際に、地面を蹴って足首が背屈方向に力が働いた時に下腿三頭筋に加わる遠心性収縮

腹斜筋を肉離れする原因

  • 野球やゴルフなどでスイングをした時に腹斜筋に加わる遠心性収縮(右打ちであれば左の脇腹)

このように、肉離れを起こす部位によって発生を起こりやすい動作があります。
ですので、このような動作で痛みを感じた時には肉離れを起こしてしまったかもしれません。

肉離れの予防は、肉離れを起こす要因をなくすこと

肉離れの予防は、上記で説明した要因をなくすことです。
肉離れを引き起こす要因があれば肉離れを引き起こす確率がグッと上がります。
逆を言えば、肉離れを引き起こす要因を1つずつ解消していけば肉離れを引き起こす確率はグッと下がり肉離れの予防になると言えます。

  • 筋疲労を取り除く(睡眠やマッサージなど)
  • ウォーミングアップをしっかりやる
  • 日頃から、ストレッチを行い柔軟性を高める
  • 筋肉をバランスよく鍛える

が、肉離れの予防に繋がります。

 

ABOUT ME
小林 勇太
葛飾区こばやし接骨院院長。柔道整復師の国家資格を保有。野球やサッカー・バレーボールなどのスポーツの現場で活動していたためスポーツ障害・外傷の症例経験が豊富。葛飾区こばやし接骨院の院長をしている小林勇太院長のブログです。