肉離れについて

ハムストリングス(太もも)肉離れとは?原因・症状・治療などを解説

目次

ハムストリングス肉離れとは?

ハムストリングス肉離れとは、太ももの裏側にあるハムストリングスという筋肉を損傷してしまうケガです。
太ももの肉離れの70%以上が、このハムストリングスという筋肉の肉離れになります。

ハムストリングスという筋肉は、「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」といった3つの筋肉より構成されています。

ハムストリングス肉離れの原因

ハムストリングス肉離れの原因は、

  • ハムストリングスの柔軟性の低下
  • ハムストリングスの筋力の低下
  • ハムストリングスと大腿四頭筋の筋力のバランスの悪さ

の3つの原因が挙げられます。

ハムストリングスの柔軟性が低下していると、筋肉が従来より伸びれない状態になってしまいます。
そのため、ちょっと伸ばされただけでも筋肉がピンピンに張ってしまい筋肉が引き裂かれてしまう肉離れを起こしてしまいます。

また、ハムストリングスの筋力も重要になります。
筋肉は、筋肉が縮みながら力を入れたり(求心性収縮)、筋肉が伸ばされながら力を入れたり(遠心性収縮)するのですがハムストリングスの肉離れではこの筋肉が伸ばされながら力を入れる(遠心性収縮)が重要になります。
ハムストリングスが過度の伸ばされたとしても、この遠心性収縮の筋力があれば耐えることが出来ます。

ハムストリングスと太ももの前側にある大腿四頭筋の筋力のバランスも肉離れの原因になります。
この2つの筋肉は拮抗筋と呼ばれ、お互いに相反する働きをしています。
そのため、大腿四頭筋は筋トレして鍛えているがハムストリングスは鍛えていないといったアンバランスな発達状態もハムストリングスの肉離れの原因になるのです。

ハムストリングス肉離れの症状

ハムストリングスを肉離れをすると、

  • 太ももの後ろが痛い
  • ダッシュすると痛い
  • 太ももの後ろに内出血がある
  • 体重がかかると痛い

上記の症状を認める場合は、ハムストリングス肉離れの可能性があります。

ハムストリングス肉離れの治療

ハムストリングス肉離れの肉離れでは、急性期の時期はアイシングが重要になります。
アイシングをすることで、筋細胞からの出血を抑えることが出来るため悪化の防止に繋がります。
その後、電気治療や超音波のなどの物理療法にて炎症を抑えていきます。

ハムストリングス肉離れの治療の注意点としては、できる限り膝の伸展動作を避けることです。
この膝を伸ばすという動作は、太ももの後ろにあるハムストリングスが引き伸ばされるため肉離れを起こしている筋繊維が引き伸ばされて肉離れが悪化する可能性があります。
そのため、肉離れした筋肉が接着するまではハムストリングスのストレッチは行ってはいけません。

ただし、ハムストリングスの柔軟性の低下は肉離れの発症の1つの要因になり得るため、肉離れが回復後スポーツ復帰する際には十分にストレッチを行いハムストリングの柔軟性を高めてからスポーツ復帰するようにしましょう。

ハムストリングス肉離れのリハビリ

ハムストリングス肉離れのリハビリでは、ハムストリングスの柔軟性の改善筋力の回復が重要になります。

柔軟性の改善

先程も述べましたが、柔軟性が低下したまま競技に復帰してしまうと再発の危険や競技パフォーマンスの低下など多くの悪影響が生じます。
そのため、リハビリでは患部の疼痛や圧痛が消失してきたらハムストリングスの柔軟性の改善をします。
最初は、患部周辺をマッサージしていき徐々に太ももの裏側全体をストレッチを行っていき柔軟性を高めます。
また、損傷した患部は硬くなりやすいため超音波治療を用いて温めることでより効果的に筋肉の柔軟性を高めることが出来ます。

筋力の回復

肉離れを起こすと、運動制限によって筋力が低下します。
筋力が回復しないまま競技復帰してしまうと柔軟性の低下と同様に多くの悪影響を生じます。
そのため、筋力の回復するためにリハビリを行っていきます。
ただ闇雲な筋トレは痛みの再発に繋がるため、損傷部位の回復程度や痛みに注意しながらトレーニング方法や強度を決定していきます。
ですので、専門的な治療家の指示のもとで行うのがベストです。

ハムストリングス肉離れの予防

ハムストリングス肉離れを予防する方法は、日常のセルフケアです。
ハムストリングスの柔軟性低下が原因となりますので、日頃からストレッチを行いハムストリングスの柔軟性を高めるようにしまよう。
また、スポーツ前などはアクティブストレッチといって動かしながらストレッチを行う事でハムストリングス肉離れの予防になります。

ABOUT ME
小林 勇太
葛飾区こばやし接骨院院長。柔道整復師の国家資格を保有。野球やサッカー・バレーボールなどのスポーツの現場で活動していたためスポーツ障害・外傷の症例経験が豊富。葛飾区こばやし接骨院の院長をしている小林勇太院長のブログです。