膝の痛み

膝裏が痛いベーカー嚢腫とは?原因・症状・治療などを解説

目次

ベーカー嚢腫とは?

ベーカー嚢腫とは膝の裏にある関節液(滑液)という液体を含んだ滑液包が炎症を起こし膨らむことです。
膝の裏側にある滑液包は10数個あり過剰な摩擦や圧迫が加わると炎症が起こり痛みを生じます。
関節液の分泌量が多くなり、滑液包に過剰な関節液が溜まることをベーカー嚢腫といいます。

ベーカー嚢腫の原因

ベーカー嚢腫の原因は、変形性膝関節症、関節リウマチ、半月板損傷といった膝の疾患に合併して発生することが大半です。
その理由は、滑液包は関節にある少量の液体(滑液)を含んだ袋で、皮膚、筋肉、腱、靭帯などと骨がすれる部分に位置し、摩擦を軽減させる働きがあります。
そのため、上記で上げたような疾患を持っていると関節や筋肉などの動きが悪くなりやすいため滑液包にかかる負担が増えるためベーカー嚢腫が発生します。

ベーカー嚢腫の症状

  • 膝の腫れ
  • 膝裏の違和感・不快感
  • 膝を曲げたときの圧迫感
  • 強い痛みにはならないことが特徴ですが痛みが出る場合も

上記の症状を認める場合には、ベーカー嚢腫の可能性があります。

ベーカー嚢腫の診断

基本的に診察にて問診と視診、触診を行います。変形性関節症や関節リウマチ、半月板損傷などを併発していることがあり嚢腫の大きさや位置を正確に知る必要がある為、超音波検査やMRI検査を行う場合があります。
当院では、超音波にて見ていきます。

ベーカー嚢腫の治療

治療として、一般的に保存療法と手術療法に分けられます。

保存療法

保存的療法は基本的に症状が出ていなければ治療の必要はありません。痛みや腫れなどが強くなり日常生活に支障をきたすようなら、電気や超音波による物理療法で施術していきます。
病院で治療を行い場合は、吸引やステロイド薬を患部に注射することもあります。

手術法(当院では不可)

手術療法は、保存的療法を行っても改善しない場合に嚢胞を摘出します。膝の裏側には重要な神経や血管が多数走っているため、また完全に取り除くことは難しく、摘出しても再発することがあるため手術には慎重な判断が求められます。

本当に大切なポイント

本当に大切なのは、ベーカー嚢腫の原因です。
この症状は、関節内に何らかの要因で炎症が起き、関節液が必要以上に分泌されると起こります。異常分泌された関節液の成分は平常時と異なりますので、関節内にも良いとは言えません。そのため、炎症の原因を調べて治療する必要があります。

 

ABOUT ME
小林 勇太
葛飾区こばやし接骨院院長。柔道整復師の国家資格を保有。野球やサッカー・バレーボールなどのスポーツの現場で活動していたためスポーツ障害・外傷の症例経験が豊富。葛飾区こばやし接骨院の院長をしている小林勇太院長のブログです。