
最近ではスポーツ選手などが行っていたり、薬局などで簡単に購入できるようになったことで、とても身近なテーピングですが、テーピングのメリットや正しい巻き方はご存じですか?
テーピングはケガの再発防止・痛みの軽減などのメリットもありますが、適切でないテーピングの巻き方による捻挫の悪化など、正しい巻き方が出来ていないとデメリットもあります。
そこで、今回は捻挫の中でもっとも多い内反捻挫に対するテーピングの巻き方をご紹介します。
内反捻挫とは?
今回、ご紹介する内反捻挫について少しご説明します。
内反捻挫とは、足裏が内側に向くように捻る捻挫のことで、外くるぶしの周辺の靭帯を痛めてしまいます。
一般的にもっとも多い捻挫になりますので、ほとんどの方がこれからご紹介するテーピングの巻き方で効果があります。
さっそく足首の捻挫のテーピングについて紹介していきます。
目次
テーピングの選び方と種類
テーピングにはたくさんの種類があるため、まずはテーピングの種類と選び方についてお話します。
テーピングは、大きく分けて2つの種類に分けることが出来ます。
非伸縮性のホワイトテープと伸縮性のキネシオテープ系になります。
ホワイトテープは伸縮性がないため、固定力は強くなります。ケガの直後などガッチリ固めたい方におすすめです
キネシオテープは伸縮性があるため、ホワイトテープに比べて固定力は弱くなります。そのため固定したいけど、そこまで固めたくない方や捻挫の予防をしたい方などにおすすめです。

テーピングの巻き方
足首にテーピングを巻くときは、いくつかのテーピングの巻き方を組み合わせて巻く事が多いです。
そのため、その基本となるいくつかのテーピングの巻き方を覚えて頂くことで、テーピングの固定力など様々な場合に対応することが出来るようになります。
では、さっそく基本となるテーピングの巻き方をご紹介します。
テーピングを貼る際は、必ず足首が90°になる位置で巻くこと!!この位置で巻かないと、足を着いた時にテーピングが邪魔をして、足が着きづらくなってしまいます。
1、スターアップ
役割:足首のひねりを制限する
貼り方
①テープの真ん中をかかとに貼ります。
②かかとに貼ったら、両端を引っ張りながらまっすぐ貼ります。
(一枚目テープの外側と内側)
③2枚目は、テープの真ん中をかかとに貼り、両端を引っ張って外側をやや後ろ、内側をやや前に貼る。
(二枚目テープの外側と内側)
④3枚目は、テープの真ん中をかかとに貼り、両端を引っ張って外側をやや前へ、内側をやや後ろに貼る。
(三枚目テープの外側と内側)
※三枚とも、必ずかかとは同じ位置に貼ります。
2、ホースシュー
役割:かかとの固定、足の甲の左右のブレを抑えて足首を保護する
貼り方
①親指からかかとを通って小指側にまっすぐ巻く。
(一本目のテープの外側と内側)
②一本目のテープから少しずらして同じように巻く。
(2本目テープの外側と内側)
3、フィギュアエイト
役割:足首を固定する、内返しにいきづらくする
①外くるぶしのやや上より内側に向かって巻き、足の裏を通ったら再び足の甲に向かって持っていき、さらに足首の後ろを通りスタート地点に重なるように張り終えます。
※足首を上から見ると、8の字がイメージできるように巻きます。


4、ヒールロック
役割:足首を固定するために、かかとをロックして安定させる
<一枚目のテープ>
①外くるぶしのやや上より、足首の内側からアキレス腱を通り足首の外側へ。
②足の裏側から、足の甲に貼り終える。


<二枚目のテープ>
③今度は、逆に内くるぶしのやや上より、足首の外側からアキレス腱を通り足首の内側へ。
④足の裏から足の甲に貼り終える。


※二枚のテープを張ることで、かかとを全体的にロックする。
足首テーピングの組み合わせ例
1、足首のテーピング 強度
スターアップ、ホースシュー、ヒールロック、フィギュアエイトのすべてをホワイトテープで巻く。
捻挫して間もない時や、ガッチリ固定したいときにオススメです。
2、足首のテーピング 中度
スターアップ、フィギュアエイトをキネシオテープで巻く。
スターアップとフィギュアエイトをキネシオテープで巻いているため、固定力は中度。足首を軽く動かしやすいほうが良い方にオススメです。
3、足首のテーピング 弱度
フィギュアエイトのみキネシオテープで二周巻く。
捻挫の予防や軽く固定したい方におすすめです。
フィギュアエイトの二周目に入るときは、一周目のテープより少しずらして貼るようにして下さい。
<注意>
※右の写真の赤丸にテープが被らないように注意!
足の外側にある出っ張った骨ににテープを貼ってしまうと足がきつく感じ、痛みを感じてしまうので、この出っ張った骨には注意して貼る。
このように、基本的なテーピングの巻き方がわかっていれば応用がききます。
ご紹介した3つの例以外にも、様々な組み合わせが出来ますので、あなたの理想に合ったテーピングを探してみて下さい。
おすすめのテーピング
当院でも使用しているおすすめのテーピングを紹介します。
キネシオタイプのテープは、ダイヤ工業の「bonbone アクションテックス 伸縮テープ」がおすすめです。こちらのテープは、伸縮性のテープですが固定力もしっかりありガッチリホワイトテープで固めたくないけどそれなりに固定はしたいという方にすごくおすすめなテープになっています。
まとめ
足首にテーピングを巻く事で、捻挫の予防や痛みの軽減などといった効果があります。しかし、適切でないテーピングは、捻挫の悪化や捻挫しやすくしてしまうなどといったデメリットがあるため適切な巻き方を覚える必要があります。
足首にテーピングをするときは、非伸縮性のホワイトテープと伸縮性のキネシオテープの二種類を使用します。固定力などが違うため足首の状態に合わせて選択します。
また、足首にテーピングを巻くときは、基本となる巻き方を組み合わせて行うため、基本的な巻き方を覚えると良いです。
基本的な巻き方として
・スターアップ
・ホースシュー
・フィギュアエイト
・ヒールロック
があります。
この4種類のテーピングを組み合わせる事で、様々な強度のテーピングを行うことが出来るため、自分に合わせた強度のテーピングを行うことが可能になります。
今回、ご紹介したテーピングの巻き方を参考にして、テーピングを巻いてみて下さい。
最後に、足首を捻挫した後にテーピングをして運動する場合は、運動中に痛みがなくなっても、治っているわけではありません。また普段は痛くても、テーピングをすると痛みがないから大丈夫かなと思っている方も、それは治っているわけではありません。テーピングは治しているというわけではなく、あくまでも靭帯や筋肉をサポートしているだけなので、足首に痛みが続いている場合は整形外科や接骨院の専門家にみてもらうことをオススメします。
足首捻挫の治療については、「足首捻挫を最短で治す治療法」をご覧下さい。
練習や試合に向けて自分で巻くのは不安だなという方で、テーピングの専門家にテーピングを巻いてもらいたい方は、下記よりお問い合わせください。