この記事を監修している人:小林 勇太(柔道整復師免許所有)

「夕方になると、頭の後ろから首にかけてギューッと締め付けられるような重だるさがある…」「頭痛薬を飲んでもその場しのぎで、なかなか根本的にスッキリしない…」
その長引く頭の重だるさ、実は「頭の病気」ではなく、首と頭の境目にある深層筋肉「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」のコリが原因かもしれません。

デスクワークやスマホの操作で頭が前に出ると、わずか数センチの小さな筋肉群である後頭下筋群が、重い頭(約5〜6kg)を必死で支え続け、カチコチに固まってしまいます。ここが固まると頭部への血流が滞り、締め付けられるような「緊張型頭痛」を引き起こすのです。

この記事では、延べ2,000人以上の体をケアしてきた接骨院院長の視点から、後頭部の重だるさと緊張型頭痛が起きる仕組みと、薬に頼らず自宅やオフィスで1日3分でできる【後頭下筋群ほぐし術】を徹底解説します!





1. なぜ?「後頭部の重だるさ・緊張型頭痛」が起きる根本原因

頭痛の約7割を占めると言われる「緊張型頭痛」。その最大の引き金となるのが、首の最深部にある筋肉です。

① 筋肉の要「後頭下筋群(こうとうかきんぐん)」の疲弊

後頭部の髪の生え際あたり、頭蓋骨と首の骨(第一・第二頸椎)をつなぐ4つの小さな筋肉の総称が「後頭下筋群」です。頭の細かい角度調整や目線の動きに連動するため、画面をジッと見つめるデスクワークで最も疲労が溜まりやすい部位です。

② 血流低下と神経の圧迫

後頭下筋群が硬く縮こまると、その間を通っている血管や神経(大後頭神経)が圧迫されます。その結果、後頭部から頭頂部、目の奥にかけて「重だるい」「ハチマキで締め付けられるような」痛みが広がっていきます。

③ 「目の疲れ(眼精疲労)」との悪循環

実は、目を動かすと後頭下筋群もピクピクと連動して動きます。スマホやPCで目を酷使すると、後頭下筋群が休まらずに緊張し続け、頭痛と眼精疲労が相互に悪化する負のループに陥ってしまうのです。


2. 10秒で確認!あなたの「後頭下筋群」コリ度セルフチェック

あなたの後頭部の筋肉がどれくらい固まっているか、チェックしてみましょう。

【後頭下筋群コリ度セルフチェック】

  1. 後頭部の髪の生え際(骨の出っ張りのすぐ下)を、親指でグッと上に押し上げると強い痛みやズーンとした響きがある。
  2. あごを引いて真上を向いた時、首の後ろに詰まり感や痛みがあり、スムーズに首が倒れない。
  3. 頭痛がするとき、同時に「目の奥が重い」「肩こりがひどい」と感じることが多い。

【判定】
1つでも当てはまる: 後頭下筋群が限界まで固まっています。湿布や薬で誤魔化す前に、物理的にピンポイントで筋肉を緩めるケアが必要です。





3. 1日3分!薬に頼らない【後頭下筋群ほぐし&ネックリセット】2選

ピンポイントで深層筋を捉え、安全に頭部への血流を再開させるセルフケアです。

ケア①:親指で捉える「後頭下筋群ピンポイント指圧」(1.5分)

頭の重みを利用して、深層にある後頭下筋群を効率よく圧迫・解放します。

  1. 両手の親指を、後頭部の生え際(頭蓋骨の底にある凹み)に当てます。残りの指は頭を包み込むように添えます。
  2. **あごを軽く引き、親指を斜め上(おでこの方)に向かってイタ気持ちいい強さで押し上げます**。
  3. そのまま首を上下に小さく「うなずく」ように5回動かします。指の位置を少しずつ外側にずらしながら3箇所ほど行います。

ケア②:頭の重みリセット「ネック・アゴ引きエクササイズ」(1.5分)

前に飛び出た首の位置を正し、後頭下筋群への負担を根本から減らします。

  1. 背すじを伸ばして座り、正面を向きます。
  2. **人差し指であごを押し込むようにしながら、頭を水平に後ろへスライドさせます(二重あごを作るイメージ)**。
  3. 後頭部と首の境目が伸びているのを感じたら、その状態で5秒キープして力を抜きます。これを5回繰り返します。

4. 接骨院院長が教える、緊張型頭痛を予防する日常の「習慣」

セルフケアと合わせて日常の負担を減らすことで、頭痛の発生頻度を激減させることができます。

  • 1時間に1回は視線を遠くへ外す: 遠くを見ることで目のピント調節筋が緩み、連動する後頭下筋群の緊張もほぐれます。
  • 蒸しタオルで首の後ろを温める: お風呂上がりや仕事の合間に、温かいタオルで後頭部の生え際を3〜5分温めると、血流が劇的に改善します。
  • 枕の高さを直角に保つ: 枕が高すぎると就寝中も後頭下筋群が引き伸ばされ続けます。立っている時と同じ首のカーブが保てる高さの枕を選びましょう。

5. まとめ:首の奥をほぐして「頭痛に悩まされない毎日」へ

長引く後頭部の重だるさや締め付け感は、がんばりすぎている筋肉からのSOSメッセージです。

  • 緊張型頭痛の主な原因は、首最深部にある「後頭下筋群」のコリと血流障害
  • 後頭部の生え際をチェックして筋肉の硬さを確認する
  • 親指ピンポイント指圧とアゴ引きエクササイズで、深層筋を緩める

頭痛薬に頼る前に、まずは今日から1分間の「後頭下筋群ほぐし」を試して、頭もスッキリ軽やかな毎日を取り戻しましょう!




ABOUT ME
こばやし先生
東京都葛飾区で「こばやし接骨院」を経営する柔道整復師(国家資格保持者)。延べ2,000人以上の施術実績に基づき、「どこに行っても痛みが治らない」と悩む方を減らしたい想いから本メディアを立ち上げました。湿布や薬に頼らず、自宅でできる解剖学に基づいた正しいストレッチやセルフケアを発信中。